体外受精についてのQ&Aコーナー

Q.体外受精の成功する確率はどのようなものでしょうか?女性疾患や男性不妊など不妊の原因は様々ですが、成功確率はいずれの原因においても同じようなものなのでしょうか?

体外受精の成功確率は様々な原因によって左右される

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A.体外受精の成功確率は、体質、生殖器官の状態、女性要因、男性要因、年齢などの様々な原因(要因)によって左右されます。

不妊の原因は、女性の側で複数の原因があったり、男女双方に原因が絡み合ったりすることもあるので、原因別で成功確率を明確に導き出すことは難しいと思われます。

こういった背景があるためか、日本における原因別の成功確率は、
私の調べた範囲では、公的データが見当たりませんでした。

不妊原因別にみた体外受精の成功確率の内訳

そこで、米国政府機関において、2002年に発表された
報告を元に解説したいと思います。

不妊原因別にみた体外受精の成功確率(生産分娩率 %)

原因 割合
男性因子(男性不妊) 33.6
複数の男性および女性因子 26.4
卵管因子 30.5
複数の女性因子 23.4
原因不明 30.0
子宮内膜症 32.4
排卵障害 33.1
卵巣予備能低下 13.9
その他 25.7

上記の結果をまとめると、以下のようになります。

【平均値より高い要因】
■男性不妊
■卵管性不妊
■原因不明
■子宮内膜症
■排卵障害

【平均値より低い要因】
■卵巣予備能低下
■複数の女性因子
■複数の男性および女性因子

卵管予備能の低下と複合要因が低い傾向にあり

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上記表で際立って目立つ要因として、「卵管予備能の低下」が13.9%と群を抜いて低い数値となっています。

卵管予備能とは、卵子を成熟させ、女性ホルモンを産生する卵巣の働きを補助する潜在機能のようなものです。

卵巣予備能は30歳から下がり始め、40歳を超えると急速に低下するといわれています。

原因が一つでなく、複数ある場合にも成功確率が20%台
と低い傾向にあります。

男性不妊や子宮内膜症、排卵障害などのように原因が
一つに絞れるような場合には体外受精の成功確率は高く出る
傾向にあります。