体外受精についてのQ&Aコーナー

Q.胚移植は普通いつごろ行うのですか?また、いつ行うのが望ましいですか?

胚移植は、3日後、あるいは5日後に行われる

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A.体外受精では体外で卵子を受精させることになります。そして数日経過した後に、成長した胚を体内に移植します。

胚を移植する時に2~3日で胚(分割期胚)を移植するか、5日経過した胚(胚盤胞)のいずれかを移植することになります。

どちらを移植するかについては、病院の方針や患者さん
の体質、体の状態などによって決定されます。

米国政府機関の調査結果は、すべての年代で5日胚移植が勝っていた

米国政府機関で行われた調査結果を見てみましょう。

下記は、3日目と5日目の胚移植を年代別に分けて、生産分娩率
(出産までに到る確率)を調査したデータになります。

3日胚移植と5日胚移植の年代別生産分娩率(%)

年齢 3日胚移植 5日胚移植
34歳以下 41.8 49.7 
35~37歳 36.8 42.7 
38~40歳 25.7 35.1 
41~42歳 14.5 20.9 
43歳以上 6.2 14.3 

上記の表をみますと、いずれの年代においても5日目胚移植の方が
分娩率が高いことがあります。

しかし、2002年の米国政府機関による調査データによれば、3日目胚移植を
行っている医療機関が75%ということも報告されています。
上記の表の結果が出ていた時点では3日目胚移植が主流でもありました。

日本では5日胚移植が主流?

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日本においては、調査したデータをこれまで見たことがないため、確証はないのですが、近年のさらなる技術革新により、胚培養技術が向上し、5日胚移植が主流になっていると認識しております。

ただし、上記の表の結果からすべての方が5日目胚移植が良いというわけではありません。

生殖機能が弱く、質の良い胚が採卵出来ないこともあります。
その場合分割の日数が長いと発育が停止してしまうこともあります。

こういった場合には、5日目胚移植よりも3日目胚移植の方を
勧められることもあります。

最近の傾向では、採卵後、その週に移植せず、凍結して次の週に
胚を移植するケース(凍結胚移植)が増えています。

凍結胚移植について

凍結胚移植は、次の生理周期に凍結した胚を移植するため、胚の
質が落ちてしまうのではないかと思われがちです。

しかし、近年の技術革新により、胚の質を新鮮な状態に維持したまま、
長期間保存することが可能となりました。

胚を採卵した周期に移植したほうがよいという意見もありますが、
基本的に排卵誘発剤を使って排卵を促しているので、生理周期が
乱れがちになります。

こういった背景があり、生理周期が安定した次の周期に凍結した胚を
移植することを勧めいるのです。