不妊症

東洋医学における不妊症の位置づけ

中国の古代医学書では、不妊症は、「絶子」あるいは「不孕」と記述されています。

そして医学書には、「不妊症の原因は、瘀血(おけつ)によるもの」と書かれており、
いわゆるこれは血行不良のことです。

この血行の乱れにより、女性特有の疾病を生じるということが書かれているのですね。

近年、西洋医学が発達し、不妊症の原因はどうも自律神経やホルモン
バランスの乱れが関係するのではということが、解明されました。

これを見るに、東洋医学では、数千年以上も前から、不妊症の原因を
突き詰めていたことになるのです。

ただ、西洋医学の見解とは大きく違う部分があります。

元より、東洋医学には、ホルモンバランスや自律神経の乱れという考えは存在しません。
全ての疾病は、内臓諸器官のバランスの乱れにより、生じるものと考えます。

従って、臓器の乱れを整えることによって、血行を改善し、
不妊症を施術するというのが東洋医学の基本的なの考えなのですね。

不妊症とはり灸施術

妊娠するには、健康な卵子の形成と排卵、卵管での精子との受精、環境が整った子宮内膜への着床など、いくつかの条件が必要になります。

はり灸施術では下記の作用があります

  • 血流循環を良くする作用
  • 気の流れを良くする作用
  • 自律神経のバランスを整える作用
  • 免疫力を高め自然治癒力を高める作用
  • 体質改善作用

はり灸施術を定期的に行うことで上記の作用があります。
身体の「気の流れ、血液の流れ、水分代謝の流れ」を整えることで、妊娠しやすい体質に改善されていきます。月経周期がほぼ28日に安定するなどの変化が見られ、質の高い卵子と子宮内膜が形成されるようになります。
はり灸には自律神経のバランスを整え、リラックス効果もあります。
ホームプログラムとしての安全なお灸の仕方も紹介いたします。

気の種類は大きく4つに分かれます
  • 心拍、呼吸を促進する宗気
  • 全身を栄養する働きの営気
  • 体を防御する衛気
  • 生命活動の原動力になる元気

気の付く言葉で元気、気力、体力、気持ち、病気など・・があります。
気には精神的要素の強い意味合いも込められて付けられてるようです。
気は目に見えるものではありませんが、体内を血流同様に頭~足まで駆け巡ってます。

気の作用は下記の3つの作用があります
  • 臓腑、組織の新陳代謝を活性化し全身を栄養する働き
  • 体熱を産生、保持する働き
  • 疾病の原因から生体を守る働き

はり灸施術では正確なツボを刺激し全身の気、血液の流れを調整することが出来ます。

はり灸の不妊症への作用は下記の作用があります
  • 臓腑で生成された気、血液を全身に運び、全身を栄養したり、機能調節したりする作用
  • 病変部位に伝導し、施術効果を出す作用

はり灸施術は、体のバランスを整えていきます。
}
生理痛、生理不順、子宮内膜症、肩こり、冷え性、むくみ、不眠、便秘、慢性疲労、自律神経失調症などが同時に改善されていきます。妊娠中も、つわりの軽減、流産のリスク軽減、腰痛予防、逆子の予防をしながら安産を迎えることを目指します。

体内の血流、気の流れを良くすることで筋肉の緊張を緩め、精神的にもリラックスすることが出来ます。
症状により一人一人にあったオーダーメード施術を行いますのでご安心下さい。

世界でのはり施術レポート

不妊施術の効果「針で」大幅改善

体外受精を5回以上行っても妊娠できなかった不妊症の女性114人に針施術を行ったところ、約4割にあたる49人が妊娠に至ったと、名古屋市の明生鍼灸(しんきゅう)院と明治鍼灸大の研究グループが10日、大阪市内で開かれている日本生殖医学会で報告した。

49人のうち4人は自然妊娠だったほか、30人は施術後1回目の体外受精で妊娠に成功したという。不妊施術の専門家が集まる学会で、針施術による効果を示すデータが発表されるのは珍しい。

報告された114人の施術実績は、1998年2月~2006年6月に、同鍼灸院を訪ねた不妊患者のうち体外受精を5回以上行っても妊娠しなかった女性のもので、施術は、週1~2回のペースで行われ、腹部や足などにある婦人科疾患に効果があるとされるツボを針で刺激した。

鍼施術が不妊女性の子宮動脈における血流障害を改善させれるかの評価

セッティング スウェーデンの不妊センター
対象者 不妊以外では健康な子宮動脈内血流障害の増悪10名の女性。体外受精胚移植施術準備の為の性腺刺激ホルモン類似化合物の投与を受けていた。
介入 鍼施術は同時に2箇所に施し、4本の鍼は脊髄に近い筋肉に施し低周波電気鍼で刺激した。他の4本の鍼はひふく筋に電機鍼で刺激した。施術は1回30分週2回で4週間行った。
結果 2例は脱落した。1例は薬物療法を始め、もう1例はホルモン施術に気変わりした。 施術直後と最後の施術の10~14日後の両方で改善した。
鍼施術をした不妊女性の子宮動脈の血流障害を改善することができた。

補助的生殖機能における妊娠率に対する鍼施術の影響の評価

セッティング ドイツの受精センター
対象者 体外受精によって良質な胚が得られた健康な女性160人
介入 80人の患者に対して、鍼施術を胚の移植の25分前に行った。残りの80人には鍼施術を行わなかった。
結果 妊娠率は鍼施術を行ったグループは80人中34人(42.5パーセント)妊娠、鍼施術を行わなかったグループは80人中21人(26.3パーセント)妊娠と確認された。
鍼施術は補助的生殖施術後の妊娠率の改善に有用な方法のようである。

鍼施術を加える事で体外受精の成功率は通常の方法より高まる。

鍼灸施術で妊娠力を改善

病院で行う不妊施術は、西洋医学に分類されます。
西洋医学を簡単に言うと、科学の力によって施術する方法です。

これに対し、東洋医学は、あくまで施術する先生の五感を使い、 感覚・感触・経験により施術する方法です。

特に、東洋医学の代表的な物理療法の一つである鍼灸施術は、一人一人の身体の状態にあった処方箋を行い、各人の自然治癒力を最大限に高めることを目的とします。

局部の施術を得意とする西洋医学に対し、鍼灸施術は、全身の
気、血液の流れを見ながら、身体全体を施術して行きます。

また、鍼灸施術には、全身の血液の流れを改善する効果があり、
冷え症の改善、自律神経の活性化、ホルモンバランスを正常に戻すことにも繋がります。

つまり、不妊症の原因となっている冷え症、自律神経やホルモンバランスの
乱れを根本的に施術することが出来るのです。

正常な身体に戻れば、ストレスにも強くなり、生活習慣もごく自然な形で整ってくるでしょう。

婦人科でいくら不妊施術を行っても、不妊症を改善できない人は、一度、
鍼灸施術にトライするのも一つの選択肢でしょう。



症状別Q&A