機能性不妊と原因不明不妊について – 不妊治療のすずらん鍼灸院Q&A

原因不明の不妊の場合、どのような治療を行うの?

結婚して2年以上経っても妊娠できないので初めて病院に行きました。一通り検査を受けたのですが、「異常なし」と言われ、しばらく通院することになりました。体に異常はなく、原因が特定できていないのにどうやって今後病院で治療をやるのって不安に思っています。

異常がないにも関わらず体を検査されたり、薬を飲まされたりするのには強い抵抗を感じます。このようなことを考えるのは私だけかもしれないですが、アドバイスお願いします。

不妊治療で最初に行う6大基本検査

 ご質問の内容だけでは、病院の先生がどの検査を行い、
どのようなステップで不妊治療を進めていくかがわからないので、あくまで推測での回答になります。

ご質問の内容から、初めての検査ということなので、
不妊治療の最初の段階で行う6大基本検査を行った
診断結果ではないかと思います。

6大基本検査で異常がない場合は「機能性不妊」

6大基本検査は、不妊治療の初期段階で行う検査のことで、
① 精液検査 ②フーナーテスト ③基礎体温測定 ④超音波検査 ⑤頸管粘液検査
⑥子宮卵管造影があります。

これらの6つの検査はすべて行うわけではなく、どれを行うかは
病院側に委ねられ、病院によっては独自の不妊検査を取り入れて
いるところもあります。

この6大基本検査のいずれも「異常なし」という結果となり、
原因がわからなかったときには「機能性不妊」と診断されます。

「原因不明の不妊」と診断されると、一部の女性では、「何か
特別な病を患っているのでは」とご心配する方もいるかと思いますが、
6大基本検査で「原因不明」、いわゆる「機能性不妊」と診断される
患者さんは10~15%の割合で生じているのが現状です。

つまり、不妊治療で通院している患者さんの10人に1人か2人は
6大基本検査で「機能性不妊」と診断されていることになります。

精密検査を行っても原因が特定できない場合は「原因不明不妊」

6大基本検査で「機能性不妊」と診断されたとしても、さらに精密な
検査を行うことで、体の異常を発見できることがあります。

例えば6大基本検査で「異常なし」と診断された患者さんに
「腹腔鏡検査」と呼ばれる検査を行うと原因不明の患者さんの
割合は10%以下になるという調査報告があります。

さらに不妊の原因を特定する検査方法として、「子宮鏡」「抗精子
抗体検査」「ハムスターテスト」と言われる特殊検査も存在します。

6大基本検査の他、さらに精密検査を行っても原因が特定できない
場合には「原因不明不妊」と診断されます。

このように「原因不明の不妊」には二つのタイプが存在しています。

原因不明不妊であっても、ある程度の原因は推察できている!?

「機能性不妊」あるいは「原因不明不妊」と診断された患者さんが体外受精を行った場合、原因が特定できている患者さんと比べて「受精率が低い」という結果が出ています。

医師としても、出来る限り原因を特定したい理由には、
こういった背景があるのです。

原因不明の患者さんに排卵誘発剤を使用すると
妊娠の確率が上がることはすでに確認されています。

排卵誘発剤で妊娠確率が上がるということであれば、黄体機能不全や
黄体化非破裂卵胞などが疑われます。

原因不明の患者さんに受精卵卵管内移植法(GIFT法)と言われる
体外受精を行ったとき、卵管采の形状異常が約半分の患者さんに
見られたという報告があります。

このように「原因不明不妊」と診断されたとしても、断定はできないにせよ
病院の先生の方でおよその原因を推察していることがあります。

原因不明不妊であっても妊娠できる可能性は十分ある

例え、原因不明不妊と診断されたとしても、絶対妊娠できない
わけではありません。

その後の治療ステップの人工授精や体外受精で妊娠できた方も
いれば、中には不妊治療を止めて、自分のペースで妊活を行ったら
自然妊娠できたという方もいます。

いずれにしても、まだ本格的な不妊治療を行ってなく、検査の
初期段階なので、あまりご自分であれこれ判断されない方が
良いと思います。

どうしても心配なら、先生にその旨を話してみるのも良いと思います。
先生もこれまで数多くの患者さんを診てきたので、できるだけ希望に沿った
治療ステップを検討してくれると思います。

最後に、6大基本検査で異常が見られない「機能性不妊」で、可能性が
考えられる体の異常をまとめてみました。

【機能性不妊の原因と思われる疾患】

  • ■受精障害
  • ■黄体機能不全・黄体化非破裂細胞
  • ■卵管采の卵の異常形態や補足障害